安達
それぞれの建物には名前がついていますね。新しいグループホーム3棟は「オリーブ」「ポプラ」「ユーカリ」。⽣活介護事業所は「colorful space しずたに」。どんな意味を込めたんですか?
上⾥
「オリーブ」「ユーカリ」「ポプラ」、全部⽊なんですよね。(※1)⽣活の場所ってどっしり構えているようなイメージがあったのと、元々「閑⾕ライフステージ・せと」の最初の2棟が「ハナミズキ」と「すみれ」っていう植物の名前で。アンケートも取ったりして、最終的にA棟の⽅は全員男性なので、男性っぽさもイメージして選びました。それぞれ名前が違うように、棟ごとの個性が出せたらいいですね。できれば各ホームの⼊り⼝にシンボルツリーを植えたいなと思っています。
⽣活介護のほうは「colorful space しずたに」。「しずたに」って⾔葉がなくてもいいという意⾒もあったんですが、私たち「しずたに」から来ましたっていうメッセージを伝えたいのもあり、あえて残しました。「colorful space」の⽅は…、⾃分の法⼈を褒めるのもなんですけど、「にじいろスクエア・せとうち」ってすごくいい名前だなと思っていて。本当はそのまま使いたくて、最初の頃「にじいろスクエア・しずたに」って勝⼿に⾔ってたんですよ(笑)。まさに「個性が⾏き交う」ってことを⾔葉で表現したかったので。「集団」でなくて「個⼈」なんです。「個⼈の⾃⽴的なこと」を表現したくて「colorful」にしました。「space」は「場所」のほかに「宇宙」の意味も兼ねていて。「広がり」とか「まだまだ未開」とか「これから開拓していく」っていう可能性をイメージしています。
安達
名前を聞いた時にいいなと思ったけど、説明を聞くと余計にいいですね!特に「宇宙」のイメージを聞いて、ピンときました。「にじいろスクエア・せとうち」の名前が出ましたが、ここは2016年にオープンし、障害がある⼦どもたちの幼児期の療育から18歳以降の⽣活介護までを⾏っている施設です。その中の⽣活介護「ひばり」は18歳以降の強度⾏動障害の⽅が通われています。今回のプロジェクトとの流れも感じますよね。
上⾥
そうですね。「しずたに」のショートステイで、「ひばり」の利⽤者さんが利⽤されることもあるんですが、児童期に療育をさせてもらっていた職員がいて、「しずたに」で再会みたいなことがありました。閑⾕福祉会は、強度⾏動障害の⽅への取り組みを、私が⼊職した平成15年に始めています。法⼈として、幼児期から障害のある⼦どもに関わり、ステージごとに⼀貫して⽀援する体制がだんだん整ってきたことを実感しますね。今後も「ひばり」と連携することもあるでしょうし、グループホームの部屋が空いた時には、「ひばり」の利⽤者さんが⼊居を考える時のひとつの選択肢になればいいなと思います。
※1…それぞれの⽊には、オリーブ=「安らぎ」、ポプラ=「勇気」、ユーカリ=「新⽣」の花⾔葉の意味を込めています