天気予報が梅雨明けを告げた朝のこと。
いつものようにパン工房メイプルハイムの開店準備をしていると
お手紙付きのしぼんだ青い風船が植え込みに落ちていました。
「パンを沢山食べられますように
もも くみ なまえ そら」
なんて、偶然!!
宙(そら)からパン工房にこんなお手紙が届くなんて(・O・)!!!
早速、お手紙に印刷されていた尾道市のこども園に連絡。
お手紙付きの風船は、4日程前、園での夏祭りのフィナーレで飛ばしたとのこと。
贈り主のそらさんは3才。
園のほうでも、風船が届いたこと、喜んで下さっていました。
もし、ご来店くだされば、そらさんの夢のお手伝いが出来るかも・・・
と、心ばかりの商品券をお送りしました。
ただ、尾道は、遠い。
お手紙は、雨の日も風に乗って旅してきたのでしょう。
サインペンの縁取りはにじんでいますが、
はっきり見える鉛筆の文字。
来てくださるかな、
希望と、諦めの混在する時間が流れました。
でも、その日は突然やってきました。
最高気温は今日も35度、そんな天気予報が定着していたある日。
「いらっしゃいませ」
いつもの明るい利用者さんの声が聞こえました。
店内には、幼い女の子2人と、若いご両親。
店に飾っていた風船とお手紙を手に取られ、
「風船、本当に着いたんですね」
振り向いたお母さんの笑顔はキラキラしていました。
「本当に、来て下さったのですね!!」
メイプルハイム中の利用者さんも、職員も皆で大歓迎です!
そして、そらさんはとっても明るい女の子!
早速、大好きなパンを次々手に取って下さいました。
袋いっぱいになったパンに満足して下さったのでしょうか、
利用者さんとの会話も弾み、店内は笑顔満開です(^^)(^^)
「こども園の先生方にもどうぞよろしくお伝えください」
ついさっきお会いしたばかりなのに、
名残惜しいお別れになりました。
「そらさん、かわいかったね」
パン工房内、そんな声があちこちで聞こえます。
利用者さんも、職員も共にそらさんの来店が嬉しく、
その一体感に満ち溢れていました。
そらさん、素敵なハプニングをありがとう!!