6月11日に、法人職員研修会が行われました。
約180名におよぶ閑谷福祉会の職員。
事業所の壁を越えて、日々の支援を振り返り、
他の人の考えに触れる機会として、毎年この時期に開催しています。
まず、恒例の新人紹介。
各事業所に配属されたフレッシュなメンバーによる自己紹介タイムです。
たくさんの職員を前に緊張した表情も見られましたが、
新人さんたちの初心や決意に、聞いている先輩職員たちも身が引き締まる思いでした。
そして、いよいよ研修へ。
この日のテーマは「人権を考える」。
講師に、山口県より貞森達雄先生と服部恭弥先生をお迎えしました。
貞森達雄先生は、「社会福祉法人 松星苑」の支援主任であり、
山口県知的障害者福祉協会の支援スタッフ研究会長、人権・倫理委員でもあられます。
また、服部恭弥先生は「ケアポート徳山」の代表取締役を務められ、
「徳山大学福祉情報学科」非常勤講師、「公益社団法人 日本社会福祉士会」理事など幅広く活躍されています。
まず、貞森先生より、まだ記憶に新しい「山口県・大藤園」での障害者虐待について、
マスコミ報道だけでは分からなかったことなど詳しくお話いただき、改めてこの事件を振り返る機会となりました。
その後、服部先生より、虐待発生に伴うリスクや虐待の背景にあるものなどをご講演いただきました。
次に、これらの講演内容を踏まえ、職員によるグループディスカッションを実施。
事業所を越えた小グループで各事例について話し合い、理想とする支援について意見を交わしました。
「先輩・後輩、関係なく、自由に」というルールのもと、
それぞれの立場からの意見を聞くことができ、とても有意義な時間でした。
最後に、服部先生からの総括で、「障害者として考えるのでなく、今の一般はどうなんだろうと考えてほしい。
そのためにも、自分の価値観や感性を磨くことが大切です」とお話いただいたことが、印象深く残っています。
福祉と人権は、切っても切り離せない関係にありますが、
一般論としてどうかという視点を忘れずにいることも大切だと学びました。
そして、研修会終了後は、懇親会が行われました。
普段、同じ法人でもゆっくりと話す機会が少ないため、このような場は貴重な機会。
閑谷福祉会の仲間として、職員間の距離がぐぐっと縮まった一日となりました。